くせげブログ

くせげブロガーの住本大輔です。好きな悪魔はカシミールナポレオンとDark=Kocangです。

「地の利」が無い海外での『ひとり飯』に野武士、困惑。

Netflix野武士のグルメお題「ひとり飯」

 

野武士であり軍師でもある私だが
ここ最近はかなりの苦戦を強いられている。



ラーメン、バーガー、牛丼、寿司、居酒屋、はては焼肉まで。
あらゆる場所での「ひとり飯」で連勝を重ね、
メニューを少しなぞるだけで軍略を練り、
陣を敷くことができるようになった私こと野武士は、
領土の近隣をほぼ制圧したことから、現在は南方へ遠征しているのだ。


遠征といっても隣町とか河をちょっと渡ったところとかそんな程度ではない。
赤道直下の常夏の国へだ。


そのような場所ともなれば、その様相は日本とはかなり異なる。
日本の常識が通用しないのだ。

例えば、こちらが悠長に名乗りを上げていれば、
その間に矢で射られてしまう。

流石の野武士もタジタジ、タジキスタンである
(ちなみに言っておくが遠征先はタジキスタンではない)


1戦目


とても兜なんかかぶっちゃいられない炎天下の中、
足で見つけた良さげな店。
今日の戦場はここだ。



人通りの多いメインストリートから一本入った路地に、
白を基調にした新しく清潔な外観の店が立つ。

2階はテラスになっていてちょっとしたパーティもできるようだ。
まぁ、ひとり飯の戦法を得意とする野武士には関係ないのだが。


ここなら屋台とは違って、
なんだか濁った水を使いまわして食器を洗ったりもしてない。
安心だ。
いい。



期待を胸に入店。
さっそくメニューが出てくる。



ほうほういいじゃないか。
流石に日本の料理とは違うが、
写真付きのメニューを見ているだけで食欲がわいてくる。



このチキンウイングなんかいいんじゃないか?
それだったらビールがあれば最高なんだが……あった。


これはもう注文する前から再来訪決定だ。
野武士の頭の中の軍師がそうささやいている。


であれば、とりあえずビールに、チキンウイングに、
あと1品軽いものがあれば……おお、春巻きがある。
これで決まりだな。



さっそく定員のお兄さんを呼びつける。
流れるような注文で有利な局面がとれそうだ。



「ビールと、チキンウイングと、春巻きで!」
「チキンウイングと春巻きは品切れです。」
「(ええー!)」



ま、まあこういうことはままある。
慌てず別の料理を選べばよいのだ。
ただし、あくまでスムーズに、コンセプトは変えずに。



「それじゃあ、ツナサラダとかラムステーキは?」
「品切れです。」
「(ズコー!)」



なんということだ。
メニューのほぼ半分が品切れじゃないか。
あんなに立派な店構えだったのに、実際はほとんど中身がないとは。
ここの軍師にしてやられたか。
この店はおとりだったのか(何の?)



「……じゃ、じゃあトムヤムヌードルとビールで」
「それならあります。」



運ばれてくるビールとトムヤムヌードル。


トムヤムは日本の野武士には刺激的すぎる辛さ。
すっきりした味わいのビールは口の中をきれいに洗い流し、
トムヤムの次の一口をまた新鮮な気持ちで味わわせてくれる。


慌てた結果、微妙な注文をしてしまった野武士。
惨敗である。



 

2戦目


野武士はSNSも使いこなす。

今日はInstagramで見つけたオシャレカフェが戦場だ。



ここは日本をイメージしたメニューが多く、
店名を「すもうブー」という。


「いらすとや」さんテイストのかわいい力士がイメージキャラクターの
オシャレでキュートでアーバンなカフェだ。


明るいイエローの壁紙と柱に絡まるツタにメルヘンを感じる。
野武士はこういうところでも戦う。



ここにきたらアレを食べるつもりでいた。
名物であるかき氷だ。



ここのかき氷はサイドにアイスクリームがトッピングしてある。
その左右上方にはフルーツが乗っていて顔のような形に。


そう。
ここではクマさんかき氷が食べられるのだ。



インスタで見つけてからずっと心をときめかせていた野武士。
意気揚々と合戦場へ向かう。



あいにく天気はあまり良くないが、
幸いにもここは街で一番大きなショッピングモール内。
入り口にはセキュリティやタクシー乗り場もある。


ここであれば食事中に急なスコールがきたとしても
帰りはタクシーを呼んでしまえばよい。
退路も確保できている。


野武士は勝利を確信した。



さっそくメニューを受け取り、どう陣を敷くか考えを巡らせる。
と、メニューの隅に"SAKE"という文字を発見。

なんと! ここではSAKEがいただけるのか!



野武士が出兵しているのはイスラム教が広まった土地。
なかなか酒の飲める場所を見つけることはできない。
日本酒ならなおさらだ。


それに日本酒があったとしても、1.5合ビンで2000円くらいしやがる。
それがここでは500円で飲めるだと?


まさかスイーツ目的で来たのに
こんな発見をすることができるとは!
これは思いもよらない収穫だ!


野武士、異国の地で大勝利!!





予定を変更して"SAKE"を注文。





「今日はありません」
「( ドヒャー!!!! )」



SAKEをたしなむつもりでいたから、もうお腹はスイーツではない。
惨めな気持ちになりつつ
パッサパサの焼き鳥丼を激甘な緑茶で流し込む野武士。


そんな野武士に追い打ちをかけるように、
向かい側の席にカップルが座る。


向かい合わせではない。
横並びで、こちらと対面する形でだ。


焼き鳥丼を食べる。
カップルと目が合う。

激甘な緑茶を飲む。
カップルと目が合う。


周りを見渡すと、
そこには同じように横並びで座るカップルが。
カップル座りの陣だ。


ええー、イスラムなのにそういうのはいいの?
日本だったら恥ずかしくってできないよー。

 

携帯を見てるフリをしてみる。
クマさんかき氷をシェアしてるカップルと目が合う。

 


野武士に逃げ場なし。
惨敗である。


 

※この記事は「食の軍師」ファンが「野武士のグルメ」ってたぶんこんな話なんだろうな?っていうのを勝手に想像して書いた記事です。「野武士のグルメ」がどんな作品なのかは、原作マンガか「Netflix」を見ましょう。

 

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